君に秘密の恋
元々、口数の少ない健一とは、あまり会話が成り立たない。


だけど…


今日は珍しく会話が続いて、慣れない雰囲気がくすぐったかったけど、本当に嬉しかった。


「来年は受験かぁ……」


ふと呟かれた健一の言葉が、すごくリアルに感じた。


彼と話せる事に幸せを感じていたのに、急に現実に引き戻されてしまう。


「お前、進路どうすんの?」


「一応、進学はするつもりだけど……」


まだハッキリとは決めていないあたしは、控えめに答えた。


< 51 / 108 >

この作品をシェア

pagetop