君に秘密の恋
「昨日の事、ちょっと話そうかなって思って……」


「え……?昨日の事……?」


返って来た答えに、心臓が跳ね上がる。


昨夜の健一とのやり取りを、紫は知らないハズなのに…。


「ほら、健二君が言ってたでしょ?健一の事……」


彼女の言葉で、昨日の健一の家での事を思い出す。


「あっ、その事か……」


ホッとしながら頷いたあたしを見て、紫は小さく笑ってから続けた。


「あたしが言う事じゃないとは思ったんだけど、やっぱり気になって……」


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