君に秘密の恋
「はい、今すぐこれに着替えて」


「別にこのままでイイよ……」


「ダメッ!!女はいつだって、可愛くしてなきゃ!」


「でも……」


「言い訳しないっ!!つまらない事は考えないっ!!」


「お姉ちゃんと、あたしは違うんだって……」


呟くようにそう零すと、千鶴が深いため息をついた。


「あのね、千晶……。好きな人に可愛いって思われたくて努力しようとするのは、別に自然な事なんだよ?」


彼女は、あたしを諭すように優しく言った。


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