君に秘密の恋
正直、紫との話を千鶴に聞かれていたのは、すごく複雑だった。


だけど…


捻くれ者の性格がせっかくの決意を台無しにしてしまいそうだったから、頑張るって決めた気持ちを思い出させてくれた事には感謝したいと思った。


「わかった……。着替えるよ……」


小さく呟いたあたしは、千鶴から服を受け取った。


「せっかくだから、着替えたらメイクもしてあげる!飛びっ切り可愛くしてあげるから、頑張って来なさいよ♪」


彼女は満面に笑みを浮かべ、あたしの肩をポンと叩いた。


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