君に秘密の恋

「話があるんだけど」


不意に真剣な表情を見せた健一が、何だか別人みたい。


「何……？」


少しだけ不安を感じて、小さく訊き返す事しか出来なかった。


「あっちで話す」


ぶっきらぼうに言った健一に戸惑いながらも、リビングに行った彼を追う。


「とりあえず座れば？」


ソファーの端に腰を下ろした健一が、立ったままのあたしを見上げた。


「あっ、うん……」


あたしは小さく頷いて、彼が座った場所と反対側の端に座った。