‐君の隣で‐
「いいか?耳の穴かっぽじってよく聞け!言葉ってのは気持ちがあれば十分!!しかもあんたに、ごめんなさい何て言うかよ」
「…」
「あんたに麻垣静が“本当”の、ごめんなさいを言うにはまだ100年早いんだよ!!」
「…っ」
「麻垣静をなめんじゃねぇ」
「…」
「…はっ!!」
「しーずちゃあん」
「あっあの…」
つい、口走ってしまった。
この、ばか静!!
失礼にも程があるだろ!!
「仁さん、余計傷ついちゃったよ」
「えっ、あっ…」
「は~あ。せっかく仁さん静を助けてあげたのになぁ」
「出て行ってもらおっかなぁ」
「っちょ…」
「やだ?」
そりゃ、そうだよ。
せっかく泊めてもらう場所見つけたのに…
しかも外はもう暗いよ。
「い、やです」
「じゃあ」
「じゃあ…?」
「じゃあ、俺に従うネコになると誓え」
「なっ…!!」