‐君の隣で‐
10分ぐらい歩くと、やっと街灯が見えだした。
けど、私は仁さんの後ろに居るから後ろ姿しか見えない。
仁さんの後ろ姿は、軽く髪にパーマがかかっており、焦げ茶く染まっていた。
服装はそれなりちゃんとしていて、青少年という感じがした。
仁さんの家は公園から歩いて20分ぐらいで着いた。
その間、私達は無言だった。
仁さんの家は二階建てのアパートだった。
「どーぞ」
仁さんはまだ後ろ姿。
なんだかドキドキする。