静寂なる雑踏の中で
「蒼白い。」俺。
「血!」ユキ。
「・・・・夜になってる・・・・!」
そう、さっき迄は朝日がアスファルトを照らしていたのに、今はタルタロスの内では、月光が夜の闇を冷たく照らしていた。
「そう、それもあるけどね、もっと大事な事・・・・。」
「人が居ない。」
ヤクモが呟く。
「ソノ代ワリニ、アレガ居ル・・・・」
シドも呟いたが、誰の耳にも届かなかった。
「まぁ、悩んでるヒマがあんなら、探検しよう!」
能天気なユキが皆を促す。
「そうだな。行くか。
何が在るか判らないから、決して離れるな。」
・・・・・リーダーはヤクモだな。