恋色模様
「奏太──私っ…奏太が昔から、好きっ……」

「『俺もだよ、姫華。』」

「っ……ストーップ!!!!」

ビクッ!!!!

「姫華ちゃん?」

私はまた呆れ顔。

「奏太感情込めてよっ!!!」

「ほんとに好きじゃねぇのにムリな事言うなよ…」

はぁっと勢い良くため息をつく。

「take2っ!!」

私は叫んだ。

「奏太っ…私、昔から奏太が好きだよ?」

「『俺もだよ。姫華。』」

少し感情が入った奏太の低い声。

姫華は背伸びをする。

そして、手首に手を回す。

奏太はそれに返すように、頬に手を添えて、瞼を閉じる。
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