恋色模様


だからお前も死ね。

そう言われている気がした。

式が始まった。

椎奈がそっと支えてくれた。


遂にあなたは煙になって消えてしまった。

なきぐしゃる余裕なんてなかった。

陽向は私にメールを送ってくれた時にこんな表情だと思ったら胸が苦しくなった。

だって…陽向…笑ってるんだもん。

いつもの寝てる陽向にそっくりなんだもん。

死んでるなんて…本当は嘘なんでしょ?って。

そう思っちゃって。

「本当はどこかで私のもとにきてくれるんだよ…」

「え?」

「陽向は…死んでなんかない。だって…そこにいるじゃない」

「麗。幻覚だよ。今をまっすぐ見つめないと、この先生きていけないよ?」

椎奈は私をなだめるように言った。
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