メモリー



『前田がどうかしたんですが!!??』



自分でも、可笑しいぐらいの変わりようだったと思う。



さっきとは一変。噛みつくように、俺は担任へと前を乗り出していたんだから。



「…前田、学校休みがちだろ??

だから委員長のお前がどうにかして、前田が学校に来るように仕向けて欲しくって。」



俺の明らか挙動不審な態度に、担任は動揺することなく話を続ける。



俺の目は、担任教師の目を捉えたまま。



前田が好きな俺にとって、そんなん絶好のチャンス。


やってやろうじゃないか。




『俺は何をすればいいんですか??』



今までにないぐらいの食いつきようを見せる俺。



そんな俺を見て、担任はニッコリ微笑んだ。



「とりあえず連絡してみてくれないか。これ前田の連絡先だから」








―――――――――…
――――――――…
―――――――…




< 16 / 339 >

この作品をシェア

pagetop