メモリー


心あたりは、ちゃんとあった。


きっと…

さっき走ったからだろう。



そう思うと、なんとも言えぬ罪悪感が、俺に込み上げてくる、



笑…。ごめんな。


俺のせいだよな。



俺がもっとしっかりしてれば、お前が悲しまないですんだ。


お前が倒れなくて、済んだんだ。




今、俺の前に寝ている笑は、とても寂しそうな表情をしていた。



こんな顔をさせてるのは…

紛れなく俺だ。



もしかしたら、笑は許してくれないかも知れない。



極端な話、別れ話まで持ち出すかも知れない。



< 189 / 339 >

この作品をシェア

pagetop