メモリー
ゴロンと一つ、寝返りを打ちながら、あたしの髪が静かに揺れる。
あたしには、友達がいない。
理由はかなり単純なことで、この髪の毛。
あたしの髪、すっごい綺麗な金色しているの。
ちょっとした自慢だったりする。
だけど金髪って、周りの人から見たら『不良』ってイメージがあるみたいで。
基本穏やかなうちの学校では、金髪なだけであたしは恐れられていた。
『…めんどくさ。』
…別に、いいんだけどね。
だいたいそうなることを予想して染めたんだし。