メモリー
実は…射的をやりたかったのには理由がある。
そんなたいした理由じゃないんだけど…、
真ん中に飾ってあるかんざしが欲しいんだ。
ラインストーンがちりばめられていてすっごい可愛いの。
でも結構奥の方に飾ってあって、打つのは難しそう。
あたしにはとても無理だから、隼人におねだりすることにした。
『隼人。あのかんざし欲しい。』
「よっしゃ。任せとけ。おっさん射的一回。」
隼人は気前よく挑戦してくれるらしい。