メモリー

『隼人。かんざしはもういいから、やめよ??』


あたしはストップをかける。


隼人の気持ちはすごく嬉しいけど…


隼人のお金がなくなっちゃう。



しかし隼人はやめなかった。


「いーの。俺がとりたいだけだから。おっさん、もういっちょ。」


そうやってまた二百円手放していく。


――ピュン


ドン。


玉がかんざしのケースに当たる。


一瞬揺れたが、倒れなかった。


あぁおしい!!



「おっさんもういっちょ。」



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