メモリー
隼人の手があたしの顎に触れる。
そして顔が近付いてきた。
あたしも吸い寄せられるように隼人の顔に近づく。
唇と唇が触れる。
いつもよりも激しいキス。
まるで今ある現実から逃げてるように。
まるで時間を惜しむように。
くっついては離れ、くっついては離れ。
何度も何度もキスを繰り返していた。
いつもより大人なキス。
少し苦しかったけど、それよりも隼人と離れたくなくって。
あたしは必死になってキスをした。