メモリー

あたしはとびっきりな笑顔で病室の扉を開けた。


扉の向こう側にいたのはやっぱり隼人だった。




『隼人!!』


あたしは思いっきり隼人に抱きついた。


なんだか甘えていたい。

くっついていたい。

温もりを感じていたい。



「おー、今日はやけに甘えん坊だな。」


隼人の指があたしの髪に触れた。


頭をずっと撫でてくれてる。



隼人の顔を見ると、とても優しい顔をしていた。


隼人はいつもこんな風にあたしを見つめていてくれたんだ。


なんだか心があったかくなる。



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