メモリー
眠気なんてふっとんだ。
近所の人たちが変な目で俺をみたけど、そんなのどうでもいい。
今はとにかく、一分一秒でも早く笑に会いたかった。
だから俺は走った。
無我夢中で。
今は朝の6時半。
いくら9月とはいえ、早朝は肌寒い。
そんななか俺は、必死に走ったせいか体が熱気で包まれていた。
こういう時に限って、赤信号によく当たる気がする。
赤信号の時間さえも、もどかしい。
さっきのクラスメートの電話の内容はこんなものだった。