メモリー


――バタン。


あたしは勢いよく扉をしめた。



学校に戻らなくちゃいけない、

なんて嘘。


あの場から、ただ抜け出したかったの。



あたしは走って病院を後にした。



病院を出ると、急に涙がこみ上げてくる。



『うわーん』


あたしは人目を気にせずに、大声で泣いた。



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