派遣先の研修
捜査は一向に進まないまま、3ヶ月が過ぎた。
季節は夏。
食料品売り場にはスイカに並び始め、北野森は麺類の棚にそうめんを並べていた。
「すみません」
「はい」
「パン粉はどこにありますか?」
「はい、こちらになります」
声をかけてきたワンピース姿の客を粉物の棚に案内する。
(髪長いなー……。邪魔じゃないのかな?)
膝をかがめたため、チラリと胸元がのぞく。
その女性客は、精肉売り場に行ってしまった。