お隣さんの隣
『そうだっ』
横に座っているお母さんが何かひらめいたようだ。
『ねぇ、佐奈が燕君の家庭教師やってみたら!?』
…………はぃぃっ?
無理無理!てか急すぎだし!
「ちょっ『まぁ、良い考えっ』
『それは助かりますね』
私の声は碧さんの賛成の声にかき消され、続いて男の子まで同意し始めた。
『でしょでしょっ』
お母さんは完全に乗り気。
私の意見は……っ!?
そんな叫びも虚しく、結局お母さんと碧さんの有無を言わせない勢い+男の子の微笑みで私が家庭教師になることが決定してしまった。