お隣さんの隣
『お前最近調子良かったのになぁ…』
職員室に呼び出されて、目の前に真っ赤な解答用紙をヒラヒラさせられて。
目に入るのはくまれた先生の足で。
「スミマセン…」
家庭教師がなくなってから私のテストの点はぐっと落ち込んだ。
改めて燕君の凄さを知る。
『俺の数学分かりにくいか?』
「いえっ、寧ろ分かりやすいと………」
『じゃあそれをお前が証明しろ!』
「そっそれは…」
燕君がいたら……
会いたいよぉ
『なな泣くなよ!俺が悪かったから!!』
いきなり目を潤ませた私に先生は焦ったのか、職員室から解放してくれた。
「燕君…」
もう少し。
もう少し頑張ろう。