お隣さんの隣
「ただいま…」
学校を終え家に帰ってきた。
いつもだったらリビングからおかえりって声が聞こえるんだけど…お買い物かなぁ…。
まぁ流石に男の子と二人きりにするわけないし、来る前に帰ってくるよねっ。
「でも何時から来るんだろ…」
呟きながら階段をのぼる。
――ガチャ
部屋のドアを開けて驚いた。
「…………」
ここ私の部屋だよね?汗
…うん、間違いなく私の部屋だ。
「――じゃあなんでいんの!?!?」
戸惑い過ぎて冷静だった頭が破裂した。
『お邪魔してます』
なんと男の子は既に私の部屋にいたのだ。
お邪魔してますって……。
『どうやって入ったの…?』
……ま、まさか不法侵入っ!?
泥棒とか!?
まだ中学生だしこれから人生長いんだから考え直して!!
『先程早紀さんが“私、出かけるから”って家に鍵を持ってきてくださったんです』
私の頭の中とは正反対に男の子は冷静な口振りでそういった。
早紀さんて…………
お母さんの仕業かー!!