お隣さんの隣
仮定
内緒にしようか迷ったけど、自分のなかのモヤモヤに耐えきれずに夏樹ちゃんに昨日あった全てを話した。
『中坊もなかなかやるねえ…』
「真面目に答えてよっ」
元はと言えば夏樹ちゃんがいらない事聞けとか言うからこんな事になったのに…!
夏樹ちゃんは私が泣きそうな顔になったのを見て、慌てて姿勢を正した。
『…それって告白よねっ?』
「多分…」
一応ひひ、ひ一目惚れとか言われてるからそうなるはず。
『んで謎なのはあんたの涙よね…。何で泣いたの?』
そんなのこっちが知りたいわいっ!!
って言う叫びはぐっと堪えて…。
「そんなの知んない…」
ボソッと呟いた。
考えられる理由は、
1、燕君が嫌い過ぎてキスされたことがショック。
2、ファーストキスを奪われたショック。
3、燕君にあんな顔をさせてしまった後悔。
4、只の混乱。
『まさかまさかの嬉し泣き』
「えっ?」
『そんな選択肢もありでしょ』
フフンと笑う夏樹ちゃんがいきなり並べた新しい選択肢に若干戸惑いつつも、私は5つの理由を頭でぐるぐると回わした。