お隣さんの隣
「そんな目立つことしてたっけ…?」
『確かあの日あんた休んでたしねぇ…』
夏樹ちゃんに聞いた“菜月君の時”は結構な衝撃で、驚いた。
ほえ〜、って顔で夏樹ちゃんを見つめると、だから嫌だったのよ、と話したことを後悔している。
『もう私の話は終わりっ、結局佐奈はこれからどうするのよ』
これからか…、どうしよう。
夏樹ちゃんの話のインパクトで忘れかけていた難題はその一言で、私の脳での割合をぐんと増やし、終にはうめつくしてしまった。
「様子見…?かな…?」
はてなだらけの頼りない答えだけど今はそんな答えしか生み出せない。
とにかく次の家庭教師の日に燕君の様子と私への対応をみないと本当にどうしたらいいか分からないの。
今言えることは、良いものか悪いものか分からないけれど、私にとっての燕君はものすごく大きな存在であるってこと。