お隣さんの隣
4、只の混乱…?
『佐奈も少しは学習能力があるみたいですね、見直しました』
この前、暴れん坊将軍というあだ名をつけられかけた事件…。
今回は大丈夫でしたっ!
ちゃんと燕君に掴まってたしねっ。
「なんか今日は勉強捗りそうな予感!」
なんだかそんな気がして、うきうきで燕君の家の中へ。
『予感は所詮予感です』
「そこっ何か言った!?」
『いえ、何も』
あたしのツッコミをサラッと流して、靴を整える燕君。
本当にキッチリしてる中3ですこと。
…て、本当に中学生なのかな燕君は。
私が中学生の時にも、こんな男子はいなかった。
う〜ん……
『何ですか?』
「うわっ、近っ!」
気付けば燕君の顔は私の顔のすぐ傍にあった。
『好きな女性にそんなに見つめられては、ドキドキしてしまいますねぇ』
「なっ!!」
こっちまで恥ずかしくなることを言うなぁ!!
「もうっ、からかわないで!」