お隣さんの隣

まさかまさかの…



燕君の中学の場所は知ってる。


私の通ってた中学の少し離れた場所にある進学校。
此処からだと自転車でいけば遠くないんだけど徒歩だと意外と遠い。


私自転車持ってないんだよね。






「走ろ」



何かに頼っちゃ駄目だ。
自分の足で進まないと。






とにかく足を動かす。





「ハァハァ……ってうわぁっ!」


見事につまづいてしまった。
ローファーって走り辛いんだもん。





「痛たた…」



スカートから出ていた膝は、見事に擦り剥け、血が出ている。




ていうかこの年でこれだけ派手に転ぶと周りの視線が痛い。






「お騒がせしましたっっ」



膝はズキズキ痛い。
痛いけど恥ずかしいし、しかも立ち止まってる暇はない。






「ハァハァ…」




キツい…。


息切れは激しくなる一方で、口の中はマラソンとかの時のあの独特な味。

朝ご飯食べたとこだから横腹も痛いし。







でも、もう少しだ…



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