お隣さんの隣


コップを用意しようと棚を開けたけど、お客さんが何人なのか分からなくて止まっていると、“お邪魔します”と声がした。



女の人と……男の子の声っぽい…。
てことは私とお母さんいれて4人か……。



…って男の子!?



危うく持っていたコップを落としそうになってしまった。


1人でヒヤヒヤしていると、リビングにお母さん達が入ってきた。



入ってきたのは、お母さんと同い年くらいの女の人と私と同い年くらいの男の子。




き、緊張する…。
男の子に免疫がないからこんなことで緊張してしまう。




『初めまして、お隣に引っ越してきた坂口碧(サカグチ ミドリ)です。
碧さん、て呼んでねっ』



私の緊張をほぐすように、女の人が優しい声で挨拶をしてくれた。



「よ、よろしくお願いします…」






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