愛しい君へ
学校に着くと
いつものメンバーが
俺と弘人に話しかけてきた。
「ねぇねぇ昨日のテレビ見た〜?」
と聞いてきたのは
中野祥太。
可愛らしい顔立ちをした犬みたいなやつ。
「あの姉ちゃんマヂ可愛かったぁ」
と話し始めたのは
前田聖也。
俺らのムードメーカーみたいな存在。
俺が通っている学校は
共学ではあるものの
生徒のほとんどは男子で女子は
全校生徒合わせて
40人いるかいないか
くらい。
小さい頃から
知りもしないような女共から
うざったいくらい
告白されたのが
嫌だった。
だから俺は女子の少ないこの学校に入学した。
「なぁ竜、今日の合コンお前も強制参加だから」
いきなり弘人に言われ
すぐに言葉が出てこなかったが
「はぁ…俺そういうの無理」
と反論すると
「俺の人生がかかってんの!」
と言われ
しょうがなく参加してやることにした。
でも
これじゃ美咲と一緒に帰れそうにねぇな…
そう思い
俺は美咲にメェルを送ることにした。