ラストメッセージ
第七章 嬉しい報告
翌日は早朝から仕事に行き、重い体で一日を乗り切った。
作業でドロドロになった体で病院に行くわけにはいかないため、ひとまず帰宅する。
シャワーを浴びて服を着替え、身だしなみを整えてから家を出た。
火照った体に冷たい風が触れるのを感じながら、夕陽に染まる道をゆっくりと歩いた。
家から病院までは十分も掛からないけれど、病院に着く頃にはすっかり夕陽が沈んでいた。
この時間なら、美乃は夕食を終えてテレビを観ているはずなのに、ノックをしても返事がなかった。
「美乃? 入るぞ?」
一応声を掛けてからドアを開けて奥に入ると、彼女はベッドで眠っていた。
きっと、昨日の疲れが残っているんだろう。
ベッド脇にある椅子に腰を下ろし、美乃の寝顔を見ていた。
透き通るような白い肌は今にも消えてしまいそうで、恐いくらい綺麗だった。
このままずっと、美乃の寝顔を見ていたい。
だけど……もしかしたら美乃はもう目が覚めないんじゃないかと、急に不安になってしまった。
ゆっくり寝かせてあげたいと思う反面、不安のせいで早く目を覚ましてほしいと考ええしまう。
自分の中の矛盾した思いを押し込め、眠っている美乃の髪に触れながら、早く起きてくれとずっと願っていた。
「ん……」
「ああ、ごめん……。起こしちゃったな」
申し訳なさを抱くよりも、美乃が瞼を開けたことに安堵する。
「……いっちゃん、来てたの。起こしてくれたらよかったのに……」
「いびきかいてる美乃が珍しかったから、起こすタイミングがなくてさ」
「えっ⁉ 嘘っ⁉」
「ははっ! 嘘だよ」
「もうっ‼」
俺は、さっきの不安を彼女に悟られないように、明るく振る舞って誤魔化した。
作業でドロドロになった体で病院に行くわけにはいかないため、ひとまず帰宅する。
シャワーを浴びて服を着替え、身だしなみを整えてから家を出た。
火照った体に冷たい風が触れるのを感じながら、夕陽に染まる道をゆっくりと歩いた。
家から病院までは十分も掛からないけれど、病院に着く頃にはすっかり夕陽が沈んでいた。
この時間なら、美乃は夕食を終えてテレビを観ているはずなのに、ノックをしても返事がなかった。
「美乃? 入るぞ?」
一応声を掛けてからドアを開けて奥に入ると、彼女はベッドで眠っていた。
きっと、昨日の疲れが残っているんだろう。
ベッド脇にある椅子に腰を下ろし、美乃の寝顔を見ていた。
透き通るような白い肌は今にも消えてしまいそうで、恐いくらい綺麗だった。
このままずっと、美乃の寝顔を見ていたい。
だけど……もしかしたら美乃はもう目が覚めないんじゃないかと、急に不安になってしまった。
ゆっくり寝かせてあげたいと思う反面、不安のせいで早く目を覚ましてほしいと考ええしまう。
自分の中の矛盾した思いを押し込め、眠っている美乃の髪に触れながら、早く起きてくれとずっと願っていた。
「ん……」
「ああ、ごめん……。起こしちゃったな」
申し訳なさを抱くよりも、美乃が瞼を開けたことに安堵する。
「……いっちゃん、来てたの。起こしてくれたらよかったのに……」
「いびきかいてる美乃が珍しかったから、起こすタイミングがなくてさ」
「えっ⁉ 嘘っ⁉」
「ははっ! 嘘だよ」
「もうっ‼」
俺は、さっきの不安を彼女に悟られないように、明るく振る舞って誤魔化した。