短編集
俺にとってピアノを弾いてるときが一番自由だった。
友達といるのが嫌なわけじゃないけどちょっと疲れる。
ここを借りるようになって放課後弾いてたけど……。
いつからだか、外でピアノを聞いてる人がいることに気がついた。
しばらくしてそれが同じクラスの二宮だと判明。
はじめは黙って聞いてるのが嫌だったけど、今はもう気にならない。むしろ二宮の気配がないと落ち着かないくらいだ。
いつか、話しかけることが出来たら……。
それまでは二宮が来てくれるよう、ピアノを弾くことしかできない。
→アトガキ