我ら アホガク バレーボール部
はい、いや、いいえ、あの・・・・

言葉につまってもうた



正直辞めようかって思ってる



ほとんどの生徒は

英語なんかまともに理解できるレベルちゃうし



ましてヤンキーどもは

授業なんかもともと聞いてへんし



「迷っていますか?」



俺の気持ちを

的確に見抜かれたようで

びくっとしてしもうた



あ・・・はい・・・いや・・・



「なかなか生徒達は言うこと聞かへんでしょ」



はい・・・



「勉強だって高校生のはずが中学生か 下手したら小学生くらいのレベルやし」



はい・・・



「でもね 戸田先生」



・・・・・・



「考えてみてやってください。あの子達はね戸田先生のように同志社に入れたり海外留学するような根本的なアタマを持っておらんのですよ」



・・・・・・



「だから中学の時とか小学校の時からずっとクラスでは教師からは邪魔者扱いされてきとる」



・・・・・・



「そんな子供達にね 少しでも勉強教える 一緒になって過ごしてる それはね子供達の今後の人生にはね すごく意味があることなんですよ」



校長は俺に何を言おうとしてるんやろう・・・心の中でつぶやいてみた 
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