我ら アホガク バレーボール部
ドンドンドン



「おい、二宮?中にいるんか?」

キャプテンの中島が個室の外から声をかける。



「二宮? 返事せえへんねんやったら上から昇って入るぞ!」



・・・・・少しの沈黙・・・・。



「ナカか・・・カントクに話したいから・・・。」



全員でお互いの顔をみあわす。




俺は中島以外の生徒に目くばせをして

トイレの外にでるようにうながした。



二宮?もう俺と中島以外おらんぞ。どうしてん?出てこいよ。



・・・・・またしばしの沈黙・・・・。



ギィー



ゆっくりドアが開いて二宮が出てくる。




いったいどうしたっていうねん???

俺はできるだけ威圧的にならない口調でたずねた。



「・・・ぅ・・・・が・・・・」

ほとんど聞き取れないくらい声が小さい。



うん?別に怒ってへんから、はっきり言うてみぃ



「・・・・・うん・・・・こ・・・・が・・・・」



「うんこぉ?!」

俺は中島と思わず顔を見合わせ

叫んでしまった。
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