夢と恋のあいだ
「雛智。 俺が何でお前を呼び出したのかわかるか?」




静まり返った暑い職員室で、私は島田と向かい合わせで座っていた。






「…え」



知らねぇし。





てか…私なんかしたっけ?






私は視線を上に向けながら考える仕草をした。



「ひなぁぁあち!!」

「は、はいっ!?」




突然の島田の大声に私は驚く。




「聞いてんのか?あぁ?」


「聞いてます、よ?」




島田の黒ぶち眼鏡がピクピク動いた。




「テストだ!今回のテスト!!」




は? テスト?




あ!!!



「3点とは何事だぁ!?コラぁ!!」


「ちょっと!そんな大声で点数言うなっ!!」


私が顔を真っ赤にして立ち上がると 顔を真っ赤にして怒る島田と目が合った。





「…先生には…敬語を忘れずに。…だよな?」





「はぁい。」




私の態度が気に食わないのか、島田は荒い咳をついた。


「とにかく!今度から勉強しろ。」


へいへい。







私は席をはずして職員室を出た。







「まぢうざぃんだよ!」



私は近くのゴミ箱を蹴飛ばした。






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