夢と恋のあいだ
教室を戻ろうと廊下を歩いていると、向こうから先輩が歩いてきた。




「げ。藍原じゃん。」





気にせずスタスタ歩いていると、藍原と目が合う。




「あぁら。雛智さんじゃぁん?」



私は…



無視。





「おいコラ!あいさつくらいしろや!」



「嫌。 あんた息臭いもーん。」



「はぁぁぁぁああ!?」


藍原は私のネクタイを引っ張ってきた。




「今何て言ったよ!?」







藍原…



半泣きしてるし。笑





「いーえっ 何でも?ちゃんと歯磨いたらどうですか♪」




そう言って私は走って逃げる。



「生意気ーっ!!!」


とか 後ろで何か言ってる。









藍原は、私が高校に入学してから何かとつっかかってくる。




最初なんて 「顔かせや」だったし。






私のちょっと明るい茶色の髪の毛が気に食わないみたい。














教室に戻る足を止めると、廊下の窓から外を眺めた。





ほんと…





こんな学校に来る意味あるのかって感じ。









誰か、連れ出してくれないかな?




ってアホなこと考えたり。






私は溜め息をついて教室に入った。
















まさか。


本当になるなんて思いもしなかった。
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