夢と恋のあいだ
一週間後。


「奈子。なんか痩せた?」



休み時間。綾菜は私の顔を心配そうに眺める。




「たぶん……。」





私は机に俯せになると、溜め息をつく。



「戒くんから連絡ないんでしょ?」



「うん…全く。」





毎日電話してたのに…


どうして?









帰り道。


私は遊園地を通りがかった。





戒と…初めて出掛けた場所。



あのときは最悪だったな…。





私は、はっと気付く。



もしかして…


私もう飽きられたとか?



だって戒ってすぐに女の人振るし…


弄んでたし…



飽きっぽいし…












『奈子。』




「やだよ……戒…会いたいよ……」





私は携帯を握りしめながら涙を堪えた。
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