REVERSI

「爆発?」



「そこ、リピートしなくていいです。とにかく、見つめないで」




そんなに、真っ直ぐ。見透かされそうで、怖い。



僚は一度息を吐いてから少し弱った様に笑う。


「どうしていいか分からないな。」


力の抜ける様な声。それあたしのセリフなのに。


僚は視線をフロントガラスに戻して、ゆっくりとギアを入れる。車はゆっくりと、だけど確実に、発進した。


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