REVERSI
京ちゃんはきっと頭の良い人。だから、やっぱり仕事も好きな事やってんだろうな、とかそんな予想。そんな事考えてたらあたし、何やってんだろ。充実してないなんて、きっと努力してないあたしには贅沢な悩みだ。
「じゃ、京ちゃんのフルネーム教えてよ」
本当、今日はもうとことん深い所まで話しちゃいましょうよ。
「知らなかったっけ?酷いよねー。」
「うん、確かに」
「っぶ。」
眉を寄せて笑う横顔。
そういや、
僚ともこんなお互いの事話す会話したな。とかぼんやり思う。
ほんと、最近なんなんだろ。
まだ数える程しか会った事のない僚。二年のブランク。
もう多分一年近く一緒にいる京ちゃん。
知ってるようで知らない。
分からないのに、分かる。
表現が難しい。