REVERSI

「聖はさ、初めて会った時から自分を大事に出来ない女の目してた」


トントンっと縁石を飛び越えながら京ちゃんが言う。


「だから、誘った。そんな女腐る位見てるから。実際、顔はタイプだったしー」


「そういえば、あの時連れてた女の人どうしたの?」


「忘れたー」


「ぶ、京ちゃんらしい。それで、軽そうな女引っ掛けたの?」


あたしの事だけども。


「うん。そー。」


ひど。


「だけど、聖って、大事に出来ないんじゃなくて、してない、だけ。」


…。


「それに、麻由の名前出したりするし、さ。面白いと思ったんだよねー」


また何本目かのタバコに火をつけて、


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