REVERSI

だけど。それでも感じる視線。

「…この間は本当にすみませんでした」

思わずまた顔を上げてしまった位に真摯な声。

「謝るタイミングが無さ過ぎて、今更で、それもごめんなさい」

犬コロみたいだな。確かにあれから仕事を言い訳にしても良い位忙しかった。ツトムはアシスタントで急遽出張に駆り出されたし、あたしもエンドレスに続く事務作業に、ツトムの事なんて考える隙間も無かったし。ただ、『合間』ってゆう貴重な時間は、自分自身を改めて見つめるキッカケをくれた。


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