REVERSI
カタンと沈黙に耐え切れなかったかのように、窓際のオブジェが風に揺らされて床に落ちた。その音に驚いて、流れた空気が変わった気がする。
「聖、俺がイラナイならそう言えよ。」
緩い笑みを消した京ちゃんの表情は何もない。感情すべて捨ててしまったかのように。口調が無機質なものに変わったのは気づいたけど、あたしは口を結んだ。
だって、
「別に、傷つかない」
そう言う京ちゃんがあまりにも悲しそうだから、
「だから、さっさと突き放せ」
矛盾だらけの言動に苛立っているのか、それとも自身でさえ理解出来ないのか、
とにかく、あたしが今まで見てきた京ちゃんの中で一番、冷たくて、感情的だった。