REVERSI

『干渉はしないけどもっと分かり合おうよ。あたしはエスパーじゃないから言葉にしてくれなきゃ分からない。』

『…面倒くさ』

『馬鹿だねぇ、京ちゃんは。面倒くさい事やっていかなきゃ一生分かり合えないよ』


京ちゃんは緩く笑って分かり合えなくて良いけど、なんて言ったけど。


『あたしが必要なんでしょ？一緒にいたいんでしょ？言うこと聞かなきゃ逃げちゃうよー』


フフン、と笑えば


『本当、ムカつく』


京ちゃんが笑う。


前よりももっと近付く距離に、

変わっていく関係に、


気休めのママゴトみたいな恋愛を、あたし達は始めた。