REVERSI

駄目だ。こんな京ちゃん知らない。安易に触れたらヤケドする。むしろもうしてるのかな。


「どーしても会いたいなら、俺も一緒ね~」


ニコリと笑う京ちゃん。


…。うわぁ。無理。僚と京ちゃんとあたし?どんなドラマだ。


何も言えなくなったあたしの髪を京ちゃんが撫でる。

「ふは、本当分かりやすいよね~」


そんなとこ気に入ってるけどと京ちゃんが目を細めて、言葉を選べないあたしはフゥと息をついた。


モヤモヤする。なんかあたし悪い女だ。これが俗にいう悪女というやつか。ふふ、面白いし。
思考回路が壊れかけた時、携帯が振動した。画面に表示される名前に思わず息を飲む。なんて、タイミング。



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