REVERSI

「麻由とは、どうなったの」

だからあたしも普通に聞いてしまった。思ったより声がしっかりしていて揺れる指先を隠した。


「さあね?」


京ちゃんらしい答えが返ってきて、あたしもつい笑う。だってその顔に後悔が無いから、何の陰りも。だったらそれで良いと思うあたしは京ちゃん馬鹿なのかな。


あの日、あれからどうなったのか、なんで僚に電話したのか、なんで今あたしの隣にいてこんな話をするのか。

消化しきれない疑問は、もうそれで良いとさえ思ってしまう。



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