REVERSI

延々と続くこの事務作業も今日は有り難い。難しい事を詰め込むような隙間がないから。


参ってる。


病んでる。


つらい、痛い、吐きそう、会いたい、



僚の事を少しでも考えてしまうと出てくる沢山の単語達が厄介で、あたしはまた頭をぶんぶんと振った。


『────すまない』


僚の声が頭にリフレインする。ここまでくれば病気だ。


前を向け、頼むから、怯むな、伊達に年齢重ねた訳じゃないじゃない。


大きく深呼吸して、体を伸ばした。


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