REVERSI
1日は早くて、無駄に人生を使ってる、なんて思うあたしは充実なんてしてないのかもしれない。
気付けば時計は、20時を越えていて、定時で終わるなら既に残業の時間。と言っても、まだ会社に残っている人数は過半数を占めている。
まあ、月末だし、仕方ない。
『残業少な目、高所得、福利厚生の充実』更に『やりがい』なんて言葉に踊らされて、それでもこのご時世、最早踊ってなくても職に就いているだけラッキーなのかもしれないけど。
キーボードを叩く音と、ペンの走る音、それにコピー機の活動音を聞きながらあたしも無言でまだ減らない書類と向き合った。