REVERSI
結局――
家に帰り着いたのは、かろうじてまだ日付の変わらない数分前。
ああ、疲れた体は鉛みたいに重くて、このままベッドに投げ出したい。
でも一杯だけ、よく冷えたグラスにきめ細かい泡で喉ごし爽やかな金色のアルコールを流したいなぁってゆう欲求と格闘して、ぐだぐだ考えながら服を脱ぎ捨てる。
スキニージーンズに無地の白いカシミア、ポイントはベルトだけ。
今日もお疲れさまでございました、と洗濯機に投げ入れた。
それから熱いシャワー。
寝る前には何も食べない主義だけど、レモンピール入りのチーズと、結局ビールを体に流し込んで倒れるようにベッドに入った。