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「羽夏っなおは何処だっ!?」

がしゃ。
音を立てて乱暴に教室の戸が開けられる。
放課後の教室は羽夏ひとりだ。
なおのかばんが掛けられたままの机の前に頼りなげに立っている。


「永久っ、探してるんだけど…」

「なんで一緒じゃかったっっっ」

羽夏の言葉に思わずが怒声が漏れる。
応える事も出来ず、俯く羽夏。


「永久」

春兎が肩に手を置く。
落ち着けというつもりだろうけれど、落ち着ける訳がない。

「いつからいない」

「分からない。私が、先生に呼ばれてる間だから、最低でも一時間以上…」

羽夏の言葉に思わず唇を噛む。










なおが、ひとりで、行方も分からない。

いまだに、ヒトが怖くて、小さな物音にすら怯えて一人で泣くのに。


守ると約束した。

なおの周りのあらゆる敵からなおを守ると約束したのに。













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