愛の毒が廻る頃には 【超短編集】
《由衣へ》
由衣、ありがとう。一茂との結婚式に私を呼んでくれて。
突然、一茂から私の親友である由衣と結婚すると聞いた時は、由衣には憎しみばかりでした。私の親友のあなたが、私の恋人の一茂と結婚するなんて。
そして何より、私を裏切った一茂を殺してやりたかった。
でもある日、あなたから持ちかけられた計画を知って凄く驚いた。
計画通り、無事破談になったみたいで良かった。
しかし由衣も私に負けず劣らず、怖い女よね。一茂との結婚が決まってから、他に好きな人が出来たなんて。
これで“弘さん”と無事結婚できるね!
まあ私は、これ以上無いくらいにスッキリしたからいいけどね。
一茂の引きつった顔、今思い出しても腹抱えて笑えるわ。
来月の弘さんとの結婚式、絶対行くからね。どうか幸せになって。
何着て行こうかな。超楽しみ!!
《恭子より》
P.S
“結婚おめでとう”