聖盤遊戯
3話 開始
事は夜に起こった。
広い食堂での食事を終えて部屋に戻る途中のこと。
未来から伝言が届いていた。
『今日の11時30分に図書室前に来て下さい』
内容はそれだけだった。
しかし、この学園の消灯時間は10時半。
どうやって部屋を抜け出せばいいんだろうか。
その上メモの下のほうには…。
『このことは他の生徒には一切話さないこと』
と小さく書いてある。
これを必ず守らなければいけないのだろう。
ずっと考えているうちにいつの間にか約束の時間の15分前になっていた。